職域を大別するものとしてホワイトカラーとブルーカラーという言葉があります。ホワイトカラー(白襟)はスーツを着用するデスクワークや事務・企画職、ブルーカラー(青襟)は作業服を着用する製造・現場・技術職のことです。
ある国内の情報学研究所によると、アメリカの最新の企業動向から、近い将来の雇用状況や職域に関する意識の大きな変化が起こるだろうと述べています。それがホワイトカラーとブルーカラーの社会的地位としての意識の逆転であり、「ブルーカラービリオネア(Blue-Collar Billionaire/現場職の億万長者)」が生まれるとの予言です。
近年、Aiの登場とその急速な進歩によって、トヨタ自動車、三菱電機、パナソニックコネクトなどの大企業が、『一部のプログラミングを生成AIに代替させる』と表明しました。三菱電機などはこれによって作業工数の40%を削減できるとしています。ただしここで注目したいのは、その削減できた作業とはデスクワークのことで、もちろん手を汚して現場で能力を発揮するブルーカラーの仕事ではないのです。
Aiは万能ではありません。きわめてシンプルな話しですが、例えばタンスを開けて好みのTシャツを選び出すという、生身の人間なら無意識にできることでも、これをAi搭載のロボットに実行させるには、とんでもなく複雑なプログラムと、それを実行できるようにするロボットの開発と環境を整えなければなりません。率直に言えば非現実的です。
つまり、企画やプログラムはAiで作ることはできても、作業する “手”や “指” に取って替わることには無理が大きいのです。まして現場や作業対象ごとに条件が変わる作業の場合、まず自動化することは考えられません。当社のように鉄道車両の改修工事などは、まさにそういった個人の経験がものを言う仕事であるに違いでしょう。
「ブルーカラービリオネア」に話を戻すと、現場職の社会的的な地位が高くなり、その地位がホワイトカラーを凌ぐだろうということ。これまで先進国ではホワイトカラーとして働くことを目差し、それが高い地位と所得を得るための条件のように語られてきました。その意識がAiという技術革新でひっくり返り、現場職や技術職など指先の技術こそが貴重とされ時代の到来なのです。
「Tシャツを選び出してくれるロボットだって、いずれ誕生する」という声も聞こえてきそうですが、やはりそこには大きな疑問が生まれます。そんなロボットを人は欲しがらないかも知れません。
2026年1月19日
株式会社A'Train 本社
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